Compass「ファイト！」（3）

2020年から2021年の中で計6回、歯科医専門誌「デンタルダイヤモンド」に掲載された、小林歯科医院理事長「小林和一のコラム」をご紹介しております。

第三回は2020年11月「ファイト！」です。

≪≪≪ 前回からのつづきです。

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患者さんと歯科医師、歯科衛生士、歯科技工士、歯科助手などの歯科医療スタッフとの関係は、当初の治療が終わった時点から、さらに長く続くことになります。人間の口腔は外界に開かれ、いつでも再感染のリスクにさらされていることがその理由です。口の中の環境は、一方が外界に開かれ、また一方は内臓に続いているわけで、昔、「歯は身体の入口の感覚器官だ」と学んだことを思い出します。歯は物を噛むだけでなく、食べ物の歯ざわりや歯ごたえを楽しみ、友人や大切な人との語らいを表現・演出します。

いくらインプラントの時代だといわれても、インプラントが歯科医療の「主語」になるとは思えません。主語は患者さんの「歯」です。歯があることによって守られるのは、人々の健康であり、そしてよりよい人生であると強調したいと思います。コロナ渦のなかで生きるひとりの伴走者として。