「歯石」の種類と除去方法(1)|世田谷区経堂の歯医者|小林歯科医院

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「歯石」の種類と除去方法(1)

投稿日:2023年5月1日

カテゴリ:院長ブログ

前回、歯石除去は歯周病の予防と治療に欠かせない、というお話を致しましたが、これは本当に大切です。歯石が付着していること、歯周病になっていることは自覚症状がそれほどない、という方が大半だからです。症状(痛いとか腫れるとか)が出てくるときには、すでに重度の歯周病で根深い歯石が沈着している可能性が大です。できるだけ定期的に歯石除去をされることをおすすめします!

歯石には、①歯に付着していて目視できる白い歯石と、②歯周ポケットの中に付着して隠れている黒い歯石があります。いずれも歯ブラシでは取り除けないので、専用の器具を使って取り除かなければなりません。

歯石除去には主に2つの方法があります。

①「SRP」(スケーリング/ルートプレーニング)と呼ばれる方法と、②「フラップ手術」といわれる外科手術です。


⦁ SRPは「スケーラー」と呼ばれる器具を使用して、歯に付着している歯石や、歯の表面のバイオフィルム(微生物の集合体)を除去します。スケーラーには超音波スケーラーや手用スケーラーなどさまざまな種類があり、歯石の付き具合によって使い分けられます。

歯周病が進行すると、歯周ポケット奥の歯根に黒い歯石が付着するなどして歯周病菌に汚染されます。そうした歯周ポケットの奥深くの歯石を特殊な器具で削り取り、汚染された部分を除去して歯根の表面を滑らかにしていきます。

歯の表面は、歯茎の上に露出した部分はエナメル質、歯茎で隠れている部分はセメント質という組織でできています。歯根部の表面は硬いエナメル質ではなくセメント質なので、SRPで歯石を削り取るときは、セメント質を削りすぎないよう注意する必要があります。歯周ポケットの奥深くに歯石がある場合、器具が届きにくいうえに目視で確認することもできません。ですから、治療者には技術が求められますし、処置にはどうしても限界があります。

では、歯周ポケットの奥深いところの歯石はどうするのか?!次回お話します。

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