「銀歯」が招くトラブルの原因について
投稿日:2023年4月14日
カテゴリ:院長ブログ
これから暑くなると、冷たい飲み物(特にビール?)が美味しく感じますね!でも、口に含んだ瞬間、ズキンと歯に痛みが走った、なんてことはありませんか?気になって歯科医院で診てもらうと、かつて治療した「銀歯」が原因だった――。思い当たる方は、銀歯の状態をしっかりチェックしてみてほしいです。
というのも、治療はしっかり終わっていると安心していた銀歯が、年月を経てトラブルを起こすケースは珍しくありません。
現在、健康保険の適用範囲内で一般的に使われている銀歯は、「パラジウム合金」という金属です。銀だけでなく、パラジウム、銅、金、亜鉛、スズ、インジウム、イリジウムといったさまざまな金属が含まれています。硬くて強度が高い特徴がありますが、金属なので年月が経過すると唾液などの影響で徐々に溶け出したり、細かな傷がついたり、すり減るなどして劣化していきます。すると、詰め物と歯の間に隙間が生まれ、そこから細菌が入り込んでしまいます。0.7マイクロメートルの隙間があれば細菌は侵入できるといわれているので十分な隙間です。細菌が侵入するのは銀歯の下で歯ブラシは届きません。それで銀歯の下が虫歯になってしまうのです。そうなると、冷たいものを飲んだときの刺激や、食事をしたときに銀歯が沈んで受ける衝撃によって、痛みが出るようになります。
また、金属が溶けだすことで金属アレルギーを起こす患者さんもいらっしゃいます。かつて治療した銀歯がさまざまなトラブルのもとになってしまうリスクがあります。
次回は、銀歯そのものだけでなく、詰め物と歯を固定している「接着剤」や「銀歯の耐用年数」などもお伝えします。
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